第1465回 プラ工技研技術講座(会員の皆様へ)
◆実務経験2,3年から中堅技術者・技能者のためのスキルアップ講座
可視化DVDを活用した「射出成形の理論・基礎と実際」
――プラスチック成形品の品質向上と不良対策
●理論+経験=品質向上――知っておきたい「材料の挙動」=型内成形現象
●樹脂が“流れ、形を作り、固まる”ことを理解し、成形不良になる原因を究明する
●成形品品質向上の留意点を平易に解説 ●各種樹脂の物性を知り、成形加工特性を解明する
*射出成形技術は、理論という基本原則を手がかりにして、現場における諸要因の影響を考慮して不良現象を解決し、品質向上をはかることが大切。工程別に理論的解説をしたうえで、それぞれの工程に起因する不良現象と対策について述べる。また、不良発生原因の理解を深めるため、型内の成形現象に関する「可視化DVD」も観察する。
- 開催日時 平成29年2月24日(金)10時00分~17時00分
- 会 場 きゅりあん(4階第2特別講習室)東京都品川区東大井5-18-1
- 参 加 費 正会員(個人・法人)29,600円 一 般(会員外)34,600円(いずれもテキスト、資料及び昼食代を含む)
■ 講師および講義内容
担当講師
平成29年2月24日(金) 10時00分~16時30分
本間技術士事務所 所長 本間 精一氏
使用テキスト
本間精一著『基礎から学ぶ射出成形の不良対策』(丸善出版刊、A5判、264頁、定価2,800円+税)を主テキストに使用。さらに追補資料で補足。(書籍代は参加費に含まれます)
講義内容
1.予 備 乾 燥 工 程 <成形材料の水分管理に重要>
(1)理論
① 乾燥理論 ② 樹脂と乾燥条件 ② 乾燥温度、湿度の影響
(2)不良現象と対策
① 銀条 ――可視化DVD観察 ② 強度不足
2.可 塑 化・計量工程 <均一可塑化と熱安定性に重要>
(1)理論
① 材料と可塑化特性 ② スクリュ形状と可塑化特性 ③ 熱分解
――可視化DVD観察/スクリュ可塑化現象
(2)不良現象と対策
① 計量時間バラツキ ② 黒点 ③黒筋(焼け) ④ 色相不良 ⑤未溶融物
⑥ 分散不良
⑦ ベント詰まり(ガスベント効果)――可視化DVD観察/モールドデポジット
⑧ 強度不足
3.射出-保圧工程 <外観、転写性、強度に重要>
(1)理論
① ファウンテンフロー ②型内流動――可視化DVD観察 ③ 分子配向
④ 繊維配向――可視化DVD観察 ⑤ ウェルドライン ⑥ 転写性
(2)不良現象と対策
① 分子配向ひずみ ② 強度・成形収縮率の異方性
③ ジェッティング――可視化DVD観察 ④ 銀条――可視化DVD観察
⑤ 表面光沢不良 ⑥ ヘジテーションマーク――可視化DVD観察
⑦ フローマーク――可視化DVD観察
⑧ 断熱圧縮ヤケ――可視化DVD観察
⑨ ウェルドライン(強度、寸法、色むら、バリ)――可視化DVD観察
⑩ 転写むら ⑪ さざ波状フローマーク ⑫ 未充填
4.保圧-冷却工程 <残留ひずみ、そりに重要>
(1)理論
① PVT特性 ② 成形収縮 ③ ゲートシール
④ 残留ひずみ(冷却ひずみ、インサートひずみ) ⑤ 冷却時間
(2)不良現象と対策
① 寸法バラツキ ② そり ③ クラック ④ ひけ ⑤ 気泡 ――可視化DVD観察
5.離 型 工 程 (保圧-冷却工程の影響も含む) <サイクル短縮に重要>
(1)理論
① 離型抵抗発現機構 ② 離型性を左右する因子
(2)離型不良
① 固定型取られ ② 型開き不能 ④離型抵抗によるクラック、割れ ⑤すり傷
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